はじめに:松本人志さんのニュースを見て思い出したこと
2026年7月、松本人志さんが大腸の腫瘍切除手術を受け、人工肛門(ストーマ)を造設していたことを公表したというニュースが流れてきた。ご本人が生配信で病状を明かしたこともあり、かなり話題になっている。
このニュースを見て、大腸憩室炎で入院した自分の頭に、ずっと引っかかっていた疑問がまたよぎった。
「これって、大腸がんと関係あるんじゃないか?」
症状が似てるって聞いたこともあるし、そもそも憩室炎を繰り返してたら、がんのリスクも上がるんじゃないか。同じように気になった人もいるはずなので、今回は自分なりに調べたことを整理してみようと思う。
なお、今回のニュースで公表されているのはあくまで「大腸の腫瘍切除手術を受けた」という事実のみで、ステージや腫瘍の部位などの詳細は明らかにされていない。この記事では特定の個人の病状について憶測で語ることはせず、あくまで「大腸憩室炎と大腸がんの一般的な関係」について、ニュースをきっかけに調べた内容を書いていく。
先に言っておくと、自分は医者じゃないので、あくまで「一人の憩室炎経験者が調べてまとめた内容」として読んでほしい。気になる症状がある人は、必ず消化器内科を受診してください。
大腸憩室炎と大腸がんは別の病気
まず大前提として、大腸憩室炎と大腸がんは、原因も性質もまったく別の病気だ。
憩室炎は、大腸の壁にできた「憩室」という袋状のふくらみに便や細菌が溜まって炎症を起こすもの。一方、大腸がんは大腸の粘膜細胞が異常増殖してできる腫瘍。メカニズムはまったく違う。
ただし、年齢が上がるほど憩室ができやすくなるという点は、はっきり覚えておきたい。
つまり50代の自分にとって、憩室があること自体はまったく珍しいことではない。むしろ「年齢的にあって当然」くらいのラインに入っているということだ。
なぜ「関係がある」と言われるのか
別の病気なのに、なぜセットで語られることが多いのか。理由は主に2つある。
症状が似ている
腹痛、発熱、排便の変化など、憩室炎と大腸がんは似たような症状が出ることがある。画像検査や問診だけでは判断がつきにくく、見分けるには内視鏡検査が重要になる、という指摘がある。つまり「憩室炎だと思っていたら、実は別のところにがんが隠れていた」というケースが起こりうるということだ。
慢性的な炎症がリスクになりうる
もう一つは、炎症そのものの影響だ。慢性的な炎症が続くことが大腸がんのリスク上昇に関わる可能性があるという指摘もある。憩室炎を繰り返している人ほど、腸の状態をこまめにチェックしておいた方がいい理由がここにある。
「憩室炎後の内視鏡検査」がなぜ大事なのか
個人的に一番「なるほど」と思ったのがこのデータだ。2025年5月に発表された研究によると、急性憩室炎と診断された患者のおよそ2%が、その後の追跡調査で大腸がんと診断されていたという。とくに、穿孔や膿瘍を伴う重症化した憩室炎(複雑性憩室炎)の患者では、大腸がんが見逃されている可能性が高いことが示されている。
2%という数字を「大きい」と見るか「そんなものか」と見るかは人それぞれだと思う。ただ、自分のように一度でも入院するレベルの憩室炎を経験した身からすると、「たまたま憩室炎だっただけ」と流さずに、炎症が落ち着いたタイミングで一度きちんと大腸カメラを受けておく意味は十分にあると感じた。
実際、憩室炎の急性期は炎症で腸が腫れていて内視鏡検査自体がやりにくいこともあるので、治療が落ち着いてから改めて検査、という流れになることが多いようだ。自分も退院後の外来で先生から内視鏡検査を勧められたが、こういう背景があったのかと今回調べて納得した。
憩室炎を繰り返す人が意識しておきたいこと
自分の場合、大腸憩室炎の発症から8年、再発予防を意識しながら生活してきた。今回調べてみて、あらためて大事だと感じたのは次の3つ。
- 炎症が落ち着いたら内視鏡検査を受ける:憩室炎そのものの治療だけで終わらせず、大腸の状態を確認する機会にする
- 憩室炎を繰り返す場合は放置しない:毎回「またか」で済ませず、頻度や症状の変化を記録しておく
- 年1回程度の定期的な大腸がん検診も並行する:憩室炎とは別に、年齢に応じた検診は継続する
このあたりは、自分が今まで書いてきた腸活シリーズの内容ともつながる部分が多い。憩室炎の予防と大腸がん検診は、別物として考えるのではなく、セットで意識していくのがよさそうだ。
まとめ
- 大腸憩室炎と大腸がんは別の病気だが、症状が似ていて見分けが難しい
- 慢性的な炎症が大腸がんのリスクに関わる可能性が指摘されている
- 憩室炎後の追跡調査で約2%が大腸がんと診断されたという研究データもあり、炎症が落ち着いた後の内視鏡検査が重要
- 憩室炎を繰り返す人ほど、内視鏡検査と定期検診をセットで考えたい
このテーマは、これからも新しい研究が出てくる分野だと思う。自分自身、次の内視鏡検査のタイミングでまた気づいたことがあれば記事にしていきたい。
本記事は一般的な医療情報をもとにした個人の体験・調査のまとめであり、診断や治療の代わりになるものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。
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